時には音の話を。~楽園のジェイルブレイカー編
2023.12.02.08:00
大変大変にお久しぶりでございます
・・・ブログが止まっていた???
そんなことございませんよおー
前回の更新なんてほんの昨日のことではございませんか(嘘つき)
先日、無事に終了いたしました、劇団あとの祭り「楽園のジェイルブレイカー」
足を運んでくださった方、ありがとうございました
劇団HPで続々と舞台写真がアップされておりますが
装置衣装照明は残るのに、音は一ミリも残らないこの悲しさよ・・・
とても悲しいので、音屋の独り言をぶちまけたいと思いますー
お時間のある方はお付き合いください
M1 イカロス
台本のト書きには「80年代SFアニメのような、宇宙を連想させる音楽。」とありまして
それを体現するものを(笑)
コテコテでいいんですよ
非現実空間に観客を「飛ばす」には、思い切りのよさが必要!
M3 ガス交換プラント
澄んだ空気、水の音、木々のざわめき、微かな風。
どこまでも静かなのに、生命の息吹を感じる、不思議な空間ですよね。
アコースティックな雰囲気を残しつつ、神秘的で包み込むように。
実は、水と大地をコンセプトにした曲らしいです。
たまたま持っていたストックの中から発掘。
・・・過去の自分、未来予知した?
M4 イカロスサテライトニュース
娘が「こんなニュースな曲ある??」と一言。
・・・まあ、ニュースのシーンのために作られた曲だからね・・・
一回通すだけでも何回も流れるもんだから、稽古期間含めて聞き飽きるくらい聞きましたね(笑)
M5 ニュースマザー
住民の前に出るマザーは、作られたマザーであってほしかったんです。
神秘的で、威厳があって、包み込むような安心感があるようで、でもなんか「嘘っぽい」。
個人的な好みの話ですが、私はヒーリング系ミュージックを聞くとむずむずします。
癒されるでしょ、みたいな、ちょっと押しつけがましい感じ。
・・・ちょっと前に入った「癒し系施術サロン」の空間に着想を得たなんて言えない(爆)
M6 ミスターエスケープ
今回、久しぶりの音探しが、まあ、とんでもなく難航する中
師匠に泣きついたら、長年の貴重なストックを全部出してきてくれました(涙)
巨大なCDケース3箱分・・・本当にありがとうございます!
脱獄っぽいってなんだろう?と思いながら、軽快に、ちょっとワルっぽく、カッコよく!
アクセントの金管楽器の音がいいんですー
M7 マザー空間
この曲、会場入りするギリギリまで決められなくて、本当に申し訳なかったです・・・
なんか、ここで詰まるとは思っていなかったんですよ・・・
イメージしやすいのに、いざ、「それ」が見つからない、正解が分からない。
AIっぽく、温度感がなく、物腰は柔らかいのに緊張する。
宇宙っぽい感じもほしい。
・・・わがまま言い過ぎですが、何とか形になりました。
M10 いき苦しい世界~共鳴
「共鳴する孤独な魂」を彩る曲。
主人公カナの、はっきりと分からないけれど、何かもどかしくてもやもやする感じ・・・
このシーンをきっかけに、お話は大きく動いていきます。
一度音のないシーンを挟んで、同じ曲の後半を流していくという手法で使いました。
ドラマティックな音楽をバックに振り返るシローが恰好よかったのでヨシです。
ちなみに、私の中では、このシーンは「I.C.Ghost」のイメージシーンと双子だと思ってます。
デジャヴを感じる。
M12 動き出す世界
悶々と舞台が一転、生き生きと動き出すシーンです。
当初、もっと悪巧みっぽいイメージで考えてましたが
演出が「もっとノリノリがいい」と仰るので、もう、めっちゃノリノリです。
そのくせ「ちょっと照れくさい」とか「90年代の連ドラみたい」」とか言われる、気の毒な曲。
でも、芝居全体を通して聞くと、いいアクセントになっていて、いいシーンになりました。
え?キ〇タクが見える気がする?
気のせいじゃないですか・・・(笑)
M13 私がマザー
M14 間違い
マザーのために、今回たくさん曲を準備しましたよ!
偶然ですが、この2曲は対を成しています。
同じCDから拝借したもの。
それぞれ「幸福」「霧中」というタイトルの曲ですが…色々考えてしまいますね・・・
マザーとして、名前をもらって、自分がはっきり見えるようになって
AIにとってもそれは幸せなことだったのかな、とか。
そして、突然見えていたものが見えなくなり、拠り所が無くなってしまう、危うさ。
マザーもね・・・悪い人じゃないんですよ(そもそも人じゃない)
M16 カナとケイ
何よりケイちゃんが、優しくて、誠実で、人間っぽくて、とても素敵な子だなって思うシーン。
カナは、ずっともやもやを抱えていて、それを表すのに同じような曲を探し続け・・・
迷宮入りしていた中で、ここだけはこの音をかけたい、と直感で決めました。
包み込むような、繊細な音色を、丁寧に丁寧に聞かせようと思った曲です。
M17 前夜祭
華やかな式典の始まりを告げるファンファーレ。
稽古中に初めて流した曲だったのを覚えています。
本番中は、この曲を流す時から、手が震え、動悸が収まらないんですよね・・・
今も思い出すと動悸が・・・(汗)
M17 疑惑
M18 してやったり
「AIごときが出しゃばるな!」です。
これはセットで恰好いいシーンになりました。
大好き。
オキタがとにかく恰好いい。
でも、公演の最中に「いや、でも、もしこれを間違えたら!?」という、恐ろしい妄想に取りつかれ
直前に色々確認をしている間に、結果としてタイミングを逃してしまったことが一度あったな・・・
反省。
集中しないといけません。
M19 旅立ち
ポッドが飛び立つのを、ただ見送るしかできなかったカナの魂の声。
それをかき消す轟音。
最大音量で流す、山場の音です。
「ラスボスっぽくていいと思う」って言ってくれた山口さん、ありがとう。
ラスボス・・・なるほどね・・・最後の最後に裏切る感じね・・・
この曲を流しながら、効果音をぐおおおおおおって流すのですが
スピーカーから直に伝わる振動も重なって、飛び立っていくポッドが見えるんです。
・・・見えた気が、する。
そういうつもりで、音屋はオペをしている、ということで(笑)
M20 動き出す世界
ラストのカナが恰好いい、の一言ですね。
悩んで悩んで、でも歩き出す、その一歩を後押ししてくれる曲にしたくて。
脚本を書いた福富さんが気に入ってくれたのが嬉しかったです。
世界が明日変わるのかどうかは分からないけれど、自分は一歩踏み出すことができる。
そんな、晴れやかなラストにできたかな、と思います。
毎回、悩みながらの音響ですが、音でお芝居を彩ることができるのは素敵だなと思うのです。
「楽園のジェイルブレイカー」が心に何かをお届けできていれば幸いです。
・・・ブログが止まっていた???
そんなことございませんよおー
前回の更新なんてほんの昨日のことではございませんか(嘘つき)
先日、無事に終了いたしました、劇団あとの祭り「楽園のジェイルブレイカー」
足を運んでくださった方、ありがとうございました
劇団HPで続々と舞台写真がアップされておりますが
装置衣装照明は残るのに、音は一ミリも残らないこの悲しさよ・・・
とても悲しいので、音屋の独り言をぶちまけたいと思いますー
お時間のある方はお付き合いください
M1 イカロス
台本のト書きには「80年代SFアニメのような、宇宙を連想させる音楽。」とありまして
それを体現するものを(笑)
コテコテでいいんですよ
非現実空間に観客を「飛ばす」には、思い切りのよさが必要!
M3 ガス交換プラント
澄んだ空気、水の音、木々のざわめき、微かな風。
どこまでも静かなのに、生命の息吹を感じる、不思議な空間ですよね。
アコースティックな雰囲気を残しつつ、神秘的で包み込むように。
実は、水と大地をコンセプトにした曲らしいです。
たまたま持っていたストックの中から発掘。
・・・過去の自分、未来予知した?
M4 イカロスサテライトニュース
娘が「こんなニュースな曲ある??」と一言。
・・・まあ、ニュースのシーンのために作られた曲だからね・・・
一回通すだけでも何回も流れるもんだから、稽古期間含めて聞き飽きるくらい聞きましたね(笑)
M5 ニュースマザー
住民の前に出るマザーは、作られたマザーであってほしかったんです。
神秘的で、威厳があって、包み込むような安心感があるようで、でもなんか「嘘っぽい」。
個人的な好みの話ですが、私はヒーリング系ミュージックを聞くとむずむずします。
癒されるでしょ、みたいな、ちょっと押しつけがましい感じ。
・・・ちょっと前に入った「癒し系施術サロン」の空間に着想を得たなんて言えない(爆)
M6 ミスターエスケープ
今回、久しぶりの音探しが、まあ、とんでもなく難航する中
師匠に泣きついたら、長年の貴重なストックを全部出してきてくれました(涙)
巨大なCDケース3箱分・・・本当にありがとうございます!
脱獄っぽいってなんだろう?と思いながら、軽快に、ちょっとワルっぽく、カッコよく!
アクセントの金管楽器の音がいいんですー
M7 マザー空間
この曲、会場入りするギリギリまで決められなくて、本当に申し訳なかったです・・・
なんか、ここで詰まるとは思っていなかったんですよ・・・
イメージしやすいのに、いざ、「それ」が見つからない、正解が分からない。
AIっぽく、温度感がなく、物腰は柔らかいのに緊張する。
宇宙っぽい感じもほしい。
・・・わがまま言い過ぎですが、何とか形になりました。
M10 いき苦しい世界~共鳴
「共鳴する孤独な魂」を彩る曲。
主人公カナの、はっきりと分からないけれど、何かもどかしくてもやもやする感じ・・・
このシーンをきっかけに、お話は大きく動いていきます。
一度音のないシーンを挟んで、同じ曲の後半を流していくという手法で使いました。
ドラマティックな音楽をバックに振り返るシローが恰好よかったのでヨシです。
ちなみに、私の中では、このシーンは「I.C.Ghost」のイメージシーンと双子だと思ってます。
デジャヴを感じる。
M12 動き出す世界
悶々と舞台が一転、生き生きと動き出すシーンです。
当初、もっと悪巧みっぽいイメージで考えてましたが
演出が「もっとノリノリがいい」と仰るので、もう、めっちゃノリノリです。
そのくせ「ちょっと照れくさい」とか「90年代の連ドラみたい」」とか言われる、気の毒な曲。
でも、芝居全体を通して聞くと、いいアクセントになっていて、いいシーンになりました。
え?キ〇タクが見える気がする?
気のせいじゃないですか・・・(笑)
M13 私がマザー
M14 間違い
マザーのために、今回たくさん曲を準備しましたよ!
偶然ですが、この2曲は対を成しています。
同じCDから拝借したもの。
それぞれ「幸福」「霧中」というタイトルの曲ですが…色々考えてしまいますね・・・
マザーとして、名前をもらって、自分がはっきり見えるようになって
AIにとってもそれは幸せなことだったのかな、とか。
そして、突然見えていたものが見えなくなり、拠り所が無くなってしまう、危うさ。
マザーもね・・・悪い人じゃないんですよ(そもそも人じゃない)
M16 カナとケイ
何よりケイちゃんが、優しくて、誠実で、人間っぽくて、とても素敵な子だなって思うシーン。
カナは、ずっともやもやを抱えていて、それを表すのに同じような曲を探し続け・・・
迷宮入りしていた中で、ここだけはこの音をかけたい、と直感で決めました。
包み込むような、繊細な音色を、丁寧に丁寧に聞かせようと思った曲です。
M17 前夜祭
華やかな式典の始まりを告げるファンファーレ。
稽古中に初めて流した曲だったのを覚えています。
本番中は、この曲を流す時から、手が震え、動悸が収まらないんですよね・・・
今も思い出すと動悸が・・・(汗)
M17 疑惑
M18 してやったり
「AIごときが出しゃばるな!」です。
これはセットで恰好いいシーンになりました。
大好き。
オキタがとにかく恰好いい。
でも、公演の最中に「いや、でも、もしこれを間違えたら!?」という、恐ろしい妄想に取りつかれ
直前に色々確認をしている間に、結果としてタイミングを逃してしまったことが一度あったな・・・
反省。
集中しないといけません。
M19 旅立ち
ポッドが飛び立つのを、ただ見送るしかできなかったカナの魂の声。
それをかき消す轟音。
最大音量で流す、山場の音です。
「ラスボスっぽくていいと思う」って言ってくれた山口さん、ありがとう。
ラスボス・・・なるほどね・・・最後の最後に裏切る感じね・・・
この曲を流しながら、効果音をぐおおおおおおって流すのですが
スピーカーから直に伝わる振動も重なって、飛び立っていくポッドが見えるんです。
・・・見えた気が、する。
そういうつもりで、音屋はオペをしている、ということで(笑)
M20 動き出す世界
ラストのカナが恰好いい、の一言ですね。
悩んで悩んで、でも歩き出す、その一歩を後押ししてくれる曲にしたくて。
脚本を書いた福富さんが気に入ってくれたのが嬉しかったです。
世界が明日変わるのかどうかは分からないけれど、自分は一歩踏み出すことができる。
そんな、晴れやかなラストにできたかな、と思います。
毎回、悩みながらの音響ですが、音でお芝居を彩ることができるのは素敵だなと思うのです。
「楽園のジェイルブレイカー」が心に何かをお届けできていれば幸いです。
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